濃縮血液製剤
濃縮血液製剤(非加熱製剤)の中にHIVやHCVが混入していたため、血友病患者がエイズに感染した薬害エイズ事件、C型肝炎に感染した薬害肝炎事件が発生した。
1985年に、ようやく加熱製剤の承認が下りたため、現在ではHIVやHCVに感染することはない。その後、製剤の研究、開発も大幅に進み、現在では製造工程中に一切のヒト、及び動物由来のタンパクを使用しないことにより、それらに起因するウイルス、病原体による感染のリスクが無くなった新しい遺伝子組み換え型の血液凝固第VIII因子製剤が販売されている。現在までの、血漿由来製剤、また従来の遺伝子組み換え型の第VIII因子製剤は製造工程中にヒト、及び動物由来のタンパクが使用されているため理論上感染のリスクがゼロではない。
学校におけるエイズに関する授業・教育においても、薬害エイズ事件が取り上げられることは多い。
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また優生学が起源と考えられる偏見的な問題が、現代においてもしばしば起こっている。1980年に英語学者の渡部昇一が、小説家の大西巨人に対し、血友病である息子の大西赤人と大西野人に対して高額な医療費助成がなされていることから、「第一子が遺伝病であれば第二子を控えるのが社会に対する神聖な義務ではないか」と問題提起し、大きな論争を巻き起こした。
上記の論争の延長だが、現在では、同じ家系内の患者の遺伝子異常が分かっている場合、女性の保因/非保因をDNA検査により正確に調べることが可能となっている。保因者であっても血友病の男児、または保因者の女児が生まれる確率は1/2であることから、体外受精により選別を行うのは現在の医学でも十分可能であるが、現在日本においては受精卵及び胚細胞に対する、血友病の着床前診断は認められていない。受精卵の取捨選択が人道的に許されるのか、また、女性にとってDNA検査までして保因者か否かを明確にさせる必要があるのかなど、医学の進歩と倫理観の乖離により、非常に難しい問題となっている。